今度こそ最後の改訂 POSIX原理主義シェルスクリプトレシピ本
はじめに,第3版購読者にお詫びを申し上げなければなりません.3版を最終版と謳いながら改訂したことを.Bash on Ubuntu on Windowsという大革命が起こったために,改訂に踏み切りました.→「割引頒布のお知らせ」参照
2014年末に発行し,大好評を得て商業本化までされるに至った同人誌が大幅な改訂を経て再々登場.
アプリケーション開発をするのにおおよそ必要なレシピを,殆ど全てPOSIXの範囲のシェルスクリプトで済ませてしまおうという本の完成版です.(本書の改訂はこれで最後)
レシピの例
- 日時の加減算
- CSV,JSON,XMLのパース
- PIPESTATUS相当を素のshで
- 排他制御(ロック)とセマフォ
- テーブルのJOIN
- メール送信(添付ファイル付も)
- HTTPファイルアップロード
- Ajax
- Cookie
- HTTPセッション管理
- IDEなきシェルスクリプトにおけるデバッグのやり方
- Twitterへの投稿(new!)
最終章では,本文レシピを活用した調理例(Webアプリケーション)を披露しています.
Ubuntu on Windowsにも対応!すべてのPCで動くプログラムを書く
ついに世界のほぼ100%のPC(WindowsでもMacでもUNIXでも)で動くプログラムが書ける時代になりました.
なぜなら2016年8月2日,Anniversary UpdateによってWindows 10にUbuntu Linuxサブシステムが用意され,Windowsにも本格的POSIX環境が搭載されることになったからです.Windowsといえば,世界のPCで9割超のシェアを誇るOSであり,MacとUNIX系OSを合わせればPCではほぼ100%のシェアになります.(Windows 8以前が10以降になるのは時間の問題です)
本書が推進する「POSIX原理主義」とはプログラムをPOSIXに極力準拠させることでPOSIXに準拠したOSすべてで動く(かつ長年動く)プログラムを作る技術ですが,WindowsがPOSIXに準拠したサブシステムを搭載したことで,ついにWindows,Mac,UNIX系OSの壁を越えて動く夢のプログラムが作れるのです.
そのためにはPOSIX原理主義の詳しい知識が必要です.本書は,POSIX原理主義を駆使していかにアプリケーションを作成するか,その方法を徹底解説します.これを身に付ければ,ブラウザベースのWebアプリやTwitterクライアントアプリなどに至るまで,OSに依存させずに作れるようになります.
序章を書き直し ― POSIX原理主義の考え方から開発環境構築まで
第4版の重要な改訂ポイントは,Twitterクライアントの作り方レシピ追加と,序章をほとんど一から書き直したところです.
序章では,
- POSIX原理主義の目的と理論を一から
- この考え方を使うと使わないではどれほどの差が出るのか
- POSIX原理主義を始めるための開発環境構築手順
など,POSIX原理主義を始めてみたいと思っている入門者に必要な情報を一通り揃えました.
表紙のアレは,Windows 10とTwitterを意識した青いカバー
ユリカモメの表紙で馴染みの表紙ですが,第4版はこれまでの桃色,えんじ色という暖色系から寒色系の青に刷新しました.
これは,改訂のきっかけとなったAnniversary Updateを行ったWindows 10のテーマカラーが青であること,またOSの壁を越えてWindowsでもMacでもUNIX系OSでも動くアプリケーションの例として紹介したTwitterアプリのTwitterのテーマカラーもまた青色であることに由来しています.
青はまさに,第4版の改訂内容を物語る色なのです.
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