「速い」「簡単」でも,流行り廃りの激しいソフトはもう懲り懲り!
「高速です」「簡単です」とは主張する一方で,「どこの環境でも動きます」とか,ましてや「長年に渡って動き続けます」などと主張する言語やライブラリー,フレームワークはほどんど聞かない.それらがバージョンアップしたり廃れたりするたび,苦労を強いられてきた.
そんな苦労から解放してくれる言語とは,意外にも書き捨て言語と言われることの多いシェルスクリプトなのである.さらに意外に思うかもしれないが,シェルスクリプトでも実用的な速さのプログラムが書けるのである.ただしそれには,POSIX規格の遵守やUNIX哲学の実践が欠かせない.
本書では,プログラミング上よくある課題を,極力POSIXの範囲で,かつUNIX哲学的アプローチで解決しているシェルスクリプトを多数例示し,高い可搬性・可用性を持ちつつも実用的なプログラムを書く方法を紹介する.
本書でわかる,5つのこと
- 環境依存せず,長持ちするプログラムの書き方(環境依存を引き起こす落とし穴)
- 環境依存しない正規表現の書き方
- シェルスクリプトで処理を行うための,たくさんの小技(レシピ)
- シェルスクリプトも,意外と速くて機能も豊富という事実
- プログラム制作でも参考になる,UNIX哲学
本書の実用性を疑う人が見るべきデモ
「シェルスクリプトで,しかもPOSIX原理主義でマトモなアプリなんて作れるわけないだろ.寝言は寝て言え!」と思っている人は次のアプリ(デモ)を見てもらいたい.
- Ajaxで時計を更新するデモ
- HTTPセッション管理をするデモ
- 郵便番号から住所を引くデモ
- 日本郵便が提供しているCSVデータをシェルスクリプトでパース
- データは全部で約14万レコードだが,果たして何秒で答えを出すか?
- 東京メトロ車両位置情報表示プログラム「メトロパイパー」
- Web APIからJSONで渡ってくる車両位置情報をパース
- HTMLをプログラムから分離,Webデザイナーとの協業を実現
- 侵略型ショッピングカート「シェルショッカー1号男」
実用性はいかがだろうか.本書の中でももちろん紹介&解説.
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